月経異常・無月経 Vol.2


卵巣機能不全による無月経 卵巣の働きが悪く、排卵が起こらず、ホルモン分泌も異常なものである。

@ 卵巣性無月経 卵巣が、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンに反応しないために起こる。先天性の卵巣発育不全で思春期になっても卵巣が働かないものや、20歳〜30歳代ですでに卵巣が老化して、閉経してしまう早発閉経などがある。

A 性発達の異常 性染色体の遺伝的な異常によって完全な女性として発達していないものである。あるいは、本来は男性でありながら(卵巣ではなく、睾丸をもっている)、外陰部やからだが男性ホルモンに反応せず、女性的に発育して、じぶんを女性と思い込み、無月経を訴えるものもある。

B スタイン・レベンタール症候群 卵巣でのホルモン合成に異常が起こり、男性ホルモンが余分に分泌されるために起こる。無月経のほか、多毛症その他の男性化症状や両側の卵巣の腫大を伴う。

C 下垂体性無月経 脳下垂体に腫瘍や出血などの病変が生じて、脳下垂体の機能が低下し、性腺刺激ホルモンの分泌が妨げられるために起こる。

D 間脳性無月経 間脳の視床下部やその付近に故障があって、性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌が妨げられて、脳下垂体の機能が低下するために起こる。また、旅行、転居、就職、入学などの環境の変化や精神的な衝動などによって起こる無月経も、間脳性無月経と呼ばれている。この場合には、これらのストレスによって副腎皮質の働きが高まり、性腺刺激ホルモンのうち特に黄体形成ホルモンの分泌が妨げられて、無月経を招くと考えられ、ほとんどの場合は容易に回復する。

E 乳汁漏泄無月経症候群 脳下垂体の腫瘍やある種の薬剤の投与、その他の原因で脳下垂体からのプロラクチン分泌が増し、その刺激で乳汁の漏泄と無月経が起こる。プロラクチン分泌を抑制する麦角誘導体の投与でなおる。

F 副腎性無月経 副腎皮質に腫瘍ができたり、副腎皮質が肥大したりして副腎皮質の機能が高まると、余分に男性ホルモンが分泌されて無月経が起こる。また、副腎皮質の機能が低下しても起こる。

G 甲状腺性無月経 バセドウ病などのような、甲状腺機能の高まる病気で起こる。甲状腺機能の低下した場合にも無月経を招く。
卵巣の働きが発達しきっていない思春期や、環境が変わったときなどには、一過性の続発性無月経が起こりやすいものである。このようなときの3ヶ月未満の無月経は、ひとりでになおることが多いので治療する必要はない。しかし、3ヶ月以上にも及ぶ場合は、早く治療しなければならない。また、原発性無月経の場合には、先天的な異常や重大な病気が原因になっていることが多いので、専門医の診断を仰ぐことが必要である。